2012/03/03

膵は生きている

 23年前に膵腎同時移植をしたが、数ヶ月前に移植腎の機能が廃絶して透析導入になった人の膀胱に1リットルの液体が溜まっていた。膀胱カテーテルを挿入すると、水のような液体が一日に3Lもでる。じつは腎臓がはたらいているのか?しかし透析をしなければ血液中に老廃物が確実に溜まって行くので、そんなはずはない。

 指導医がさりげなく尿アミラーゼを測ると非常な高値で、23年前の移植は膵を膀胱につなげる術式だったことがわかった。これは合併症が多く、いまでは廃れて膵を腸につなげる術式に代わられている。しかし一日3リットルも膵液が出るか?少しは尿なのか?と思って尿電解質とクレアチニンを調べてみた。

 すると尿クレアチニン[2017年7月追加:ここの記載、書きかけだったのか失われてますご了承ください]。以後この膵液量を日々観察すると、患者さんが絶食の時には少なめ(800-1000ml)、食べている時には多いなど、膵液らしい振る舞いをした。尿と混ざらない純粋な膵液が膀胱にたまると、膀胱が消化されてしまう心配があるので残尿(尿じゃないので「残尿」と言うのも変だが)がたまらないように注意した。